智恩寺は、日本の京都府宮津市に位置する臨済宗妙心寺派の寺院であり、山号は天橋山と呼ばれています。この寺院は、「切戸の文殊」、「九世戸の文殊」、「知恵の文殊」とも呼ばれ、奈良県桜井市の安倍文殊院(安倍文殊)、山形県高畠町の大聖寺(亀岡文殊)などとともに、日本三文殊の一つとして知られています。文殊菩薩を本尊としており、秘仏とされていますが、正月三が日、1月10日、7月24日の年5日に開帳されます。また、2017年には文化庁によって、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリー「日本遺産」の「丹後ちりめん回廊」を構成する文化財のひとつに認定されました。
智恩寺は古くから文殊信仰の霊場として知られており、能楽の演目「九世戸」の題材ともなっています。現存する多宝塔は室町時代のものですが、本堂や山門、方丈などは近世以降に建てられたものです。